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不動産探しのコツ・虎の巻
建物2400万円・土地500万円
たまに、「○○万円までの土地はありませんか」というお客様がいらっしゃいます。
こういう場合は、ほとんど状況が同じです。
数年前ですが、ご夫婦でご来店され、「500万円の土地を探しています」とのこと。
それがどういうことなのか、何が問題なのか、ちょっとお話してみましょう。
続きをどうぞお話を聞いてみると案の定、ご夫婦で住宅展示場を毎週のように回って決めたハウスメーカーがあるとのこと。坪単価60万円以上する○○工務店でした。
「やはりそうか…」
資金内容を確認させてもらったら、借り入れ限度が3000万円まで。自己資金はほとんど無し。
そのメーカーの営業さんにおおよその見積もりを出してもらったら、36坪で概算の諸費用を入れて2400万円。
「不動産屋に行って、土地の諸費用が100万円位かかるので、500万円以下の土地を見つけてもらってきてください」と言われたので、今度は不動産屋を回り始めたとのこと。
こんな場合は、ハウスメーカーの営業さんが不動産屋を回り土地を探すのに「買えないお客さん」と判断した、と考えられます。
実際、500万円以下の土地というのは、まずありませんし、あっても何やら問題ありの瑕疵物件か、水道が通っていなかったり(自分で何百メートルも引いてこなければならず莫大な費用がかかる)で、とても人が住むには不適切なところの土地です。
ひとつひとつ丁寧にわかりやすく説明しました。
悲しいかな、プロとして現実をお教えして夢を壊さなければならないのも仕事のひとつ。住宅展示場のモデルハウスを見て「家」にすごく憧れと夢を描いていたこのご夫婦、大変落胆され、奥さまは泣き出してしまいました。
確かに、ハウスメーカーさんのモデルハウスはすごくいいと思います。私も感動します。
しかし、たいていのモデルハウスは50坪前後の大きな家に最高の仕様、そして最高の家具等の調度品。現実離れしているし「よく見えないはずはない」と思います。
よくTVでコマーシャルしているハウスメーカーさんの主力商品は125平方メートル(37,8坪)2000万円〜2500万円(諸費用別)と聞いています。
私、開業前に勤めていた不動産会社では年間1000件以上の契約を監督していましたが、新築住宅を買う方の総予算(土地+建物+諸費用)の多くは2000万円〜3000万円です。
そして上記のハウスメーカーさんで家を建てられるお客様は、「土地は親からもらった方」「ご両親からの金銭援助のすごい方」「高所得の方」に限られていると思います。
上記の「やはりそうか…」は、不動産探しの「入口」を間違えてしまった方々という意味です。
TV等であれほど宣伝し、あちこちに存在する住宅展示場。入口を間違えるのもしかたがないと思いますが、誰にでも「予算」というものがありますから、まず自己分析をするためにも、建物屋さんからではなく不動産屋に行って「聞く」「知る」からはじめましょう。
考え方のひとつですが、建物は経年化でどんどん古くなります。(資産価値の低下)
土地は古くなりません。
子供に残してあげられる大きな財産は不動産(土地)なのです。
※上記のご夫婦に最近お話を聞くことができましたが、今現在、以前と変わらない2DK5.5万円の賃貸住宅にお住まいとのこと。ご主人曰く「買えないことのショックは立ち直ったけど、何を見てもよく見えない」とのこと。困りました。
定休日:毎週水曜日
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